佐井村では、新しい特産品を作ろうということで、会議を開いたり、試作品を作ったり、取り組みを進めています。その中で、高級食材の「あわび」が注目され、このたび商品化されました。
せっかくなので、ぜひこのアワビについて知ってもらおう、ということで、取材を行いました。
取材記のまとめ、その1です。
【東武百貨店のおいしいもの 発掘便】青森県 佐井村の天然あわび食べくらべ
http://www.tobu-online.jp/sanchoku/goods/index/0200610/
http://www.tobu-online.jp/sanchoku/goods/index/0200609/
あわびに限りませんが、津軽海峡は海流の関係もあって大変栄養が豊富な漁場で、
海産物は大変おいしいです。
さらに、今回の商品は、八戸の滝沢シェフの監修により、素材の味を最大限に引き出されています。
贈り物にどうぞ!必ず満足していただけると思います。
さてさて、宣伝ばかりでもいけませんので、さっそく、あわび漁の様子を見に行きましょう!
あわびは、その値段からもわかるように、大変貴重です。
理由としては、大きく育つまでに何年もかかること。そして、漁にも熟練の腕が求められることなどが挙げられます。
貴重なあわびですので、自由に獲ればなくなってしまいます。厳しく資源管理されています。
12月初旬、取材班のもとに
「明日はあわび漁が行われるかも」
という連絡がありました。
あわび漁は、村内全域で一斉に、時間も区切って行われます。
漁は波がおだやかで、なおかつ、海底で海藻などに擬態したあわびを見つけるため、水が澄んでいる状態でなければなりません。
冬はほとんど毎日波が高い佐井村の海で、この条件にあてはまる日は数日しかありません。
漁が行われるかも、という日、朝6時半に、港に行きました。
「残念、今日はなしだ」
という衝撃の一言。
漁は、全域で一斉に行われるので、たとえ佐井港がおだやかでも、南の牛滝港などが荒れていれば、漁は行われません。
漁師さんは、残念賞として取材班にブリをくださって、別の漁に出て行かれました・・・
しかし、これで終わっては取材になりません。
実は、このような状態では安定供給ができないので、「管理区」というのがあるのだそうです。
これはエリアを区切って資源管理をしていて、必要な場合にはこちらで獲って出荷されます。
こちらの漁を、陸から撮影したのが、こちら。
これだと遠いので、後日、漁の様子を港で再現してもらったのが、こちら。
(港での再現であるため、ライフジャケット着用を省略しています)
この小さな漁船は、地元では『磯舟』と呼ばれます。
磯船に乗って、箱めがねを覗きながら、竿の先についた鍵で一つ一つ貝に傷がつかないように丁寧に採るという、高度な技術な要求されます。
一人で漁に出ますので、もちろん船の操船にも気を配らなければなりません。
最近の船は、機械で動いていますが、当然、昔はそのようなものはなく、手漕ぎだったそうです。
現在でも、手で櫂を漕いで進んでいる船も見かけました。
さて、あわび漁ですが、12月初旬に中止になった一斉あわび漁、実際に行われたのは、
2週間後、もう12月も後半に入ってからでした。
この日は取材班の都合で、漁の様子を取材はできませんでしたが、
揚がってきたあわびを見せてもらいました。
トップクラスの漁師は、限られた時間の中で10kg獲ってくるといいます。
苦労して資源管理され、獲られたあわび、ぜひ一度、味わってください!