7月24日は、毎年、「仏ヶ浦まつり」が行われます。
仏ヶ浦の地蔵堂に祀られているお地蔵様のお祭りで、
海上安全と大漁満足をお祈りします。
この日、仏ヶ浦には旗が立てられ、管理棟の横では、牛滝地区の方々が祝賀会を催していました。
ですが、この日、いつもと少し風景が違いました。
いつもは、階段下のところで、大きな数珠を10人くらいの女性が、念仏を唱えながら回す行事が行われています。
しかし、今年は、それが、都合でできなかったのです。
やはりこのような行事の時には、念仏を唱えるのにも、誰でもいいというわけではなくて、できる人は決まっています。その方が、どうしても都合がつかなくなったのだそうです。
単純に過疎化でお祭りができませんというのとは違いますが、さびしい限りです。
多くの観光客の方が、お参りしていきます。
お地蔵様なので、手を叩くのではなく、手を合わせて静かにお祈りします。
牛滝の係の方が、丁寧に教えてくれます。
さて、仏ヶ浦まつりを後にして、僕は佐井に戻ります。
佐井地区のはずれ、ふだんは人が住んでいない「伝相寺」で行われる、愛宕さまのお祭りに出席するためです。
伝相寺は、青森県では珍しい時宗のお寺ですが、檀家が少なく、現在は人も住んでいません。
この日は、兼務で住職をされている、岩手のお寺の住職が、お越しになってご祈祷をされました。
漁師を中心として二十数人が集まって、手を合わせました。
愛宕神社は、役場の裏の山の上にあります。
昔は、伝相寺からご神体を運んで祭礼をしたそうですが、人が少なくなったこともあって、一度は全くお祭りが途絶えたそうです。
ですが、漁師などが声掛けして、山にまでは上がりませんが、寺での行事を再開したとのことです。
仏ヶ浦まつり、愛宕さまの祭り、ともに、過疎化の波を感じるようで、
少しさみしく感じますが、それでも、地元の人は続けようという考えがあって、
少し安心するような祭りです。
お寺の住職と、近所の豆腐屋さんの会話
「いつも本当に、朝一番にお豆腐をあげて(供えて)いただいて、ありがとうございます」
「いやいや、わいど檀家でこそねったって、近くでもあるして、寺ば守らねばねって気があるっけ」
(いやいや、自分たちは檀家ではないけど、近所なので、寺を守らないといけないという気があるんだ)
そんな感じで、まだまだ村は続きます。