佐井村で、漁業後継者を探す事業が始まりました。
漁業への就業希望者に対し、技術指導や研修期間の生活費などを補助する事業。
その名も「漁師縁組事業」です。(初回募集 2016年3月11日まで)
http://www.sai.e-shimokita.jp/gyousei/osirase_a.html?id=192
佐井村では、漁師の後継者が不足し、高齢化が進み、あと数年もすればそれぞれの事業が立ち行かなくなるのでは、という漁師が多数います。
しかし、長年の経験を積んで技術があり、継承しないのはもったいない。
そのため、外部から漁師になりたい、という方を募集し、「養子縁組」ではないですが、弟子になってもらって技術を学び、独立してもらうというのが「漁師縁組」の事業です。
漁業といっても、さまざまな形態があります。
佐井村の漁業は、多岐にわたります。
最初にちょっと大変そうな画像を載せてみましたが、確かに大変なんです。
朝は早いですし、もちろん寒いし、濡れるし、危険と隣り合わせだし。
上の写真は、春の「刺し網」の網おこし(網から魚をとる)作業です。
漁師のおこぼれを狙って、海鳥が大挙して押し寄せています。
佐井の漁業は、刺し網や小型定置網などの小型の網漁業、一本釣りやはえ縄などの釣り、ウニやアワビ、ナマコその他海藻を採取する採介藻漁業などがあります。
大規模な底引き網漁業や巻き網漁業はありません。仕事場も港から近い場所が中心で、船に泊まるようなことはありません。
これは漁師がウニを食えと渡してくれているところ。
新鮮な海の幸は食べ放題です。
漁師はとにかく舌が肥えていて、魚の細かい味にうるさいです。
上の写真はモズクのごみ(一緒にとれてしまう他の海藻や砂利)そうじ。
細かい仕事もあります。
漁師の魅力は、最初はもちろん先輩の教えを聞かなければなりませんが、
独立できれば、いち経営者になれる、ということがいいのだそうです。
自分の頑張りで売り上げは伸ばせます。
魚価の低迷や消費者の魚離れなど、漁業を取り巻く環境は大変厳しいですが、
ピンチはチャンスともいえます。
特に、佐井村は、高齢化も激しいことから、漁師たちも危機感が高まっており、
決して排他的ではなく、何とかしようという気概があふれています。
私としては、この点が佐井村の漁師縁組事業で一番おすすめできるポイントだと思います。
佐井村ではチャレンジ精神あふれる方をお待ちしています。
http://www.sai.e-shimokita.jp/gyousei/osirase_a.html?id=192