魚〆師とは何か、というのがテーマです。
ちょっと時間が経ってしまいましたが、2014年6月18日、佐井村漁協で、活〆神経抜き講習会が行われました。
「活〆神経抜き」とは、魚の処理方法のことです。
ごく簡単に言うと・・・
活〆は、水揚げしてまだ活きている魚を、即死させて鮮度を維持する処理。
神経抜きは、そこからさらに、魚の神経を除去することで、劣化を遅らせ、鮮度を維持、熟成させていく処理です。
プロの方に言わせると、もっと詳しい説明があると思いますが、簡単に説明するために、ゆるしてください。
当日、15時から開始の予定、その30分前の会場
魚〆師のTシャツを着た男たちが、会場に先乗りしていました。
この日の講習会は、漁師向けに行われたものですが、
この日に合わせて、講習会の講師のほか、神経抜きに取り組んでいる漁業関係者が集まり、
北日本神経締め師会が発足しました。
近くは青森から、遠くは、深浦、宮城、大阪、愛媛から!
・・・ん?深浦は県内じゃないかって?県内でも遠いものは遠いので敬意を表して。
鰺ヶ沢・・・は中間かな、うーん、佐井からだからどこも遠いですね。
ほんとに来ていただいてありがとうございます。
「遠くから講師に来てもらったはいいが、漁師は集まるだろうか」
と担当者は心配しておりました。
フタを開けてみれば、ドン!
超満員!
用意した席に座りきらなかったので、通路や部屋の端にも座ってもらいました。
担当者は、これだけ集まって感動しておりましたが、
入口で会場整理をしていた私が一番大変です(笑)
「奥まで詰めてくださーい」
少し遅れてくる人もいる訳です。
「奥まで行ってください」
「ここはダメなので、奥の通路にお願いします(怒)」
「ここはほんと迷惑なんで奥まで行ってください(激怒)」
とまあ関係ないですが、そこまで人が集まったわけです。
こちらが講師陣。
魚屋さん、漁師、料理人と、職業は違いますが、
それぞれが魚について熱い思いを語ります。
技術や、魚の流通、調理など。
台本も持っていなければ、資料もありません。パワーポイントもありません。
それでも熱い話に、ひきつけられてしまいます。
あっという間の1時間。
次に、実技です。
はじめに、出荷方法などの説明が、漁協の販売課から。
次に、講師陣が、実演で、神経抜きを行います。
そのあと、出席者が自由に、自分で神経抜きを試してみます。
上の写真は、牛滝地区の若い漁師たちが自分で神経抜きをやってみています。
牛滝は定置網漁があり、活きた魚が手に入りやすいので、有望な魚〆師候補です。
熱気が最後まで持続したまま、終了となりました。
魚〆師とは何か、というタイトルにしましたが、
魚〆師とは、魚を締める人たちの中でも、特にアツい想いを持って取り組んでいる人たちだと思います。
なんとなく処理して出荷しては意味がないですからね。
良いものを出荷しよう。漁師の思いに応えよう。お客さまに良いものを届けよう。おいしいものを食べてもらおう。
そういう熱いひとたちの集まりです。
今日の受講生から、魚〆師は何人生まれるでしょうか。